子どもの頃、何度か(何度も?)ずる休みをしました。
体温計はまだアナログの体温計でした。
手で擦ったり、温かい飲み物にちょっと付けたりして熱を誤魔化して休みました。
あたたかい布団にくるまったまま、ボ〜ッと天井を見つめたり、好きなアイドルのポスターを眺めて、小さな声で歌を口ずさんだりしながら過ごす至福の時。
みんなは今頃授業中だな・・・私は布団の中にいる。
優越感とも背徳感とも言えるような気持ちを味わって楽しむ。
お昼になって、母が「何か食べられそう?」と心配そうな顔で聞いてくると、少し良心が痛むけれど、仮病なのでお腹は空く。
大好きなカレーやオムライスをリクエストしたら、ズル休みがバレちゃうかも。
「なんでもいいよ」と元気なさそうに答えると、鶏肉と卵の雑炊を作ってくれる。
これがまた美味しいのです。
急な病人(のふりをしているだけですが)のお昼でも手を抜かず雑炊に三つ葉を散らして、丁寧な料理をする母でした。
お昼を食べたら、また布団に潜り込んで、今度は読書タイム。
明日はちゃんと学校に行こうかなと思いつつ、ずる休みを大満喫。
でも14時くらいになると、急激に暇なことに気がつくんですよね。
今のようにゲームやスマホがあるわけでもなく、仮病人は大好きな公園に飛び出していくこともできずに時間を持て余し始めます。
「やっぱり明日は学校に行こう」と思いながら、眠る。
そんなことを何度も繰り返しました(笑)
親の立場からしたら、ほめられることではないでしょうけれど、ずる休みをすることで身体や気持ちを回復させていたように思います。
本当に倒れる前に、自分で自分のバランスを取る。
結構大事ですね。