娘が小学校1年生の時からお世話になっている自然体験学校があります。
元々は古民家風のゲストハウスで夏休みや冬休みに子供たちを10数名預かってくれつつ、海や山のイベントを企画してくれて、自然を学び、心と身体を鍛えていく形でしたが、数年前からは山の中の元ペンションと管理小屋をボランティアの方々と開拓、改築してかなり広い敷地で様々なイベントを企画してくれています。
この連休は、そのイベントのひとつである「盛森里山親子キャンプ」に参加してきました。
2泊3日のメインイベントは現役猟師がガイドする猟師目線でトレッキングと現役で森を守る仕事をされている方々のレクチャーで間伐体験をするというものでした。
細めとはいえ、樹齢40年を超えるヒノキをみんなで力を合わせてノコギリで切り倒す体験は、なかなか圧巻!!
「倒れるぞぉ〜」の声の後に足元から響くドスンという重い音と振動はど迫力でした。
それより何より、私の印象に残ったのは暗闇の中を歩く「ナイトハイク」
ヘッドライトを極力つけずに夜の森を歩きました。
最初は頑張って、前を歩く人の背中を見失わないように歩いていましたが、
次第に目が慣れてきて、数人先に誰がいるかも見えるようになっていく。
耳もどんどん敏感に音を集め始めて、風の音、虫の羽音、遠くを流れる水の音が聞こえてくる。
まだまだこんな力が眠っているんだなと思いました。
子供の頃は「もう寝なさい」と電気を消されてしまうと、どうにか目を凝らして壁に貼ってあるアイドルのポスター眺めていたなぁ。
きっと昔の昔の人は、今より目がよかったんじゃないですかね?どうなんだろう。
そして帰り道は真っ暗にして帰ることになりました。
暗闇ってやはり不安になりますね。
20人近くのメンバーが一緒にいたので、暗闇の中に立ち止まっているときは対して不安は感じなかったのですが、その中を歩く、動く、となると急に不安や怖さを感じました。
人は見えないと最悪を想定する。と聞いたことがあります。
まさにその通りですね。
鹿や猪が急に出てきたどうしよう。
間違えて大きなカエル踏んだりしないかな。
確か右側は崖だったはず、崖から落ちたら助けてもらえるのだろうか・・・
不安になりながら歩いていると、隣から「ちょっと怖いですよね」と仲間の一言。
「ね、さすがに真っ暗は怖いよね」といいながら一緒に歩く。
少し話したことと、一緒に歩くことで、不安や恐怖はぐんと軽くなりました。
これが人間の心理ですよね。
人はひとりだと不安を感じやすい。
見えないことは恐怖を煽る。
そして、最後、無事に灯が見えた時、ほっとしました。
灯がない体験をして初めて、灯があるありがたみがわかりますね。
山から降りてきて一晩明けた今日は仕事です。
仕事があること、共に働く仲間に恵まれていること、留守番してくれる家族に
感謝します!