下着に対する関心度って、人それぞれです。
着けないわけにいかないからつけている人から
洋服以上にお金と時間をかけて楽しんでいる人もいます。
下着を生活必需品と考える人もいれば、下着が趣味の人もいる。
私自身は、下着や身体の勉強をする前までは、下着に対する関心度はかなり低い方でした。
そもそもその下着を好きとか嫌いとか考えたこともなかった。
よくもまぁ、下着会社に入れたもんだ(笑)
でも入社してからは、下着を売ってお金をもらい、そのお金で下着を買う。
かなりの下着好きに急成長(?)しました。

そして下着のアドバイザーとしてお客様に対していると、皆さんそれぞれ要望があるものの大体3つに分かれることを学びました。
①機能重視派(とにかく楽なのがいい、バストを大きく見せたい、しっかり寄せたい・・・)
②アウターとの相性重視派(洋服にひびかないデザインや色がいい、肩紐が外せるのがいい・・・)
③感性重視派(このデザイン素敵!、今日は赤の気分だわ・・・)
こんな感じです。もちろんミックス人もいますが、どの気持ちは譲れないと思っているのかをしっかり見極めないと、ベストな下着を選ぶお手伝いはできなくなる。
下着の接客って意外と奥が深いのです(^-^)
しかも、お客様ご自身は、自分がどんなものが欲しいのか分かっていない人も多い。
例えば、
お客様「夏だし、透けにくいい色の下着がいいのよ。」
私「透けにくい色ですね、こんな感じのお肌に近いお色が透けにくいですよね。
こういうベージュ系の下着はお持ちではないですか?」
お客様「ベージュばっかりよ、なんかどうせなら透けない方がいいかと思うとベージュを選んじゃってね。」
私「わかります、使いやすいお色ですしね。他は着け心地とか、バストのシルエットとかのご希望はありますか?」
お客様「そうね・・・なんか最近全体的に苦しいなって思うんだけど、太ったのかしらね。」
私「全体的に苦しいって感じられるんですね、もしかしたらサイズが少し変わられたのかもしれないですし、ブラジャーの選び方で解決するかもしれないですね。まずはサイズをお計りしてみましょうか?」
お客様「そうね、お願いするわ。」
なんて感じでサイズを測って、何点か試着していただきながら、お話をしていくと、結局ベージュではないカラーをお選びになったり、サイズが変われば洗濯替えも考えて2、3点お選びになったり、と
最初の「透けない色の下着は欲しい」はずだったお客様が「サイズの合う、楽につけられるブラジャーが欲しい」お客様に変化されたりします。
そもそも普段、下着についてゆっくり考えている人なんて、そうそういないので、こちらはお客様が考えやすくなるようにリードしたりサポートしたりするのが役割です。
会社説明会を聞きにきた学生さんには、こんな説明をしていました。
「私たちは自動販売機ではありません、欲しいと言われたものをただお渡しするのではなく、お客様が本当に必要とされているものはなんなのかを、一緒に探していく、それが私たちアドバイザーの仕事です」
かっこい〜(笑)
だからこそ、長年やっていても「まだまだ」と思えたし楽しかったんですよね。
久々に店頭に立ちたくなってきました。
そして、「あなたにみてもらってよかったわ、またお願いね」と言われたときの達成感と、本当にまたきてくださったときの高揚感。
あれを知ってしまうとハマる人多いんですよ、下着の接客。
今は、下着屋さん軒並み営業自粛中ですよね、なんせかなり密な接客しますからね。
でも通販では味わえない満足感が、店頭にはあります。
価値ある仕事を、ぜひ残していって欲しいと思います。
さぁ、今日も胸を張っていこう!